ベンチャー企業に興味はあるけれど、「危ないのでは」「きついと聞くけど大丈夫?」と不安に感じている人もいると思います。
この記事では、ベンチャー企業が危ない・きついと言われる理由を整理したうえで、安心して働ける会社かどうかを見極めるために確認したいことをまとめます。
ベンチャー企業は危ないの?
結論から言うと、「ベンチャー企業だから危ない」とは言えません。
働きやすさや会社の安定性は、規模や創業からの年数だけでは決まらず、一社ずつ違います。これは大手企業でも同じです。大切なのは、不安の理由を一つずつ分けて、自分が入ろうとしている会社ではどうなっているかを確かめることです。
ベンチャー企業が危ない・きついと言われる理由
まずは、ベンチャー企業に不安を感じる理由として、よく挙げられるものを見ていきます。どれも「ベンチャー企業なら必ずそうなる」わけではありませんが、確かめるときの手がかりになります。
経営が安定するまでに時間がかかることがある
新しい事業は、収益が安定するまでに時間がかかることがあります。資金の状況によって計画が変わったり、事業の方向を変えたりすることもあります。「危ない」と言われる一番の理由はここにあります。
ただ、大手企業でも経営の状況が変わることはあります。事業の中身や、会社がこれからどうしようとしているのかを説明してもらえるかどうかが、判断の手がかりになります。
一人ひとりの役割が広く、仕事が集中する時期がある
少人数で事業を動かしている会社では、一人が担当する範囲が広くなりやすく、立ち上げや繁忙期に仕事量が増えることがあります。「きつい」と言われる理由の多くはここにあります。
仕事にやりがいを感じているかどうかと、働く時間や負担が適切かどうかは、別の話です。労働時間がきちんと管理され、負担が偏ったときに相談できる会社かどうかを確認しましょう。
制度やルールが整っている途中のことがある
創業から間もない会社では、研修や評価、手当などの制度がまだつくられている途中のことがあります。わからないことを聞ける人がいないと、きつく感じやすくなります。
変化が速く、仕事の内容や体制が変わりやすい
成長に合わせて、担当する仕事やチームの形が変わることがあります。募集のときに聞いていた仕事以外を任されることもあるので、変化が苦手な人には負担に感じられるかもしれません。
外から様子がわかりにくい
知名度がまだ高くない会社は、インターネット上の情報も少なく、どんな働き方をしているのかが見えにくいものです。わからないことが多いと、それだけで不安になります。
安心して働けるベンチャー企業の見極め方
ここからは、ホワイトなベンチャー企業、つまり安心して働ける会社かどうかを見極めるためのポイントです。どれも、応募前や選考中に確認したり、質問したりできることです。
労働条件がはっきり示されている
入社するときには、賃金や労働時間などの労働条件を、会社が書面などで示すことが法律で決められています。内定が出たら、労働条件通知書などで次のことを確認しましょう。
- 仕事の内容と、働く場所
- 給与の内訳(基本給、手当、固定残業代が含まれているか。含まれている場合は何時間分か)
- 労働時間、休日、休暇
- 試用期間の有無と、その間の条件
求人票や面接で聞いた内容と違う点があれば、入社前に確かめておくと安心です。
残業代や労働時間の扱いが明確
法律で決められた時間を超えて働いた分には、原則として割増賃金(残業代)が支払われます。
- 労働時間をどうやって記録しているか
- 残業代はどう計算され、支払われるか
- 固定残業代がある場合、決められた時間を超えた分はどう支払われるか
といった点を、遠慮せずに聞いてみてください。質問にきちんと答えてくれるかどうかも、会社を知る手がかりになります。
研修や育成の仕組みがある
特に新卒や未経験で入る場合、仕事を覚えるまでの支え方は大切です。研修の形は会社によってさまざまなので、
- 入社後、最初にどんな仕事から始めるのか
- 誰に教わるのか
- 仕事を振り返り、フィードバックをもらう機会があるか
を聞いてみましょう。整ったマニュアルがなくても、一緒に振り返りながら育てていく仕組みがあれば、安心して始められます。
困ったときに相談できる人がいる
仕事量が多すぎると感じたとき、うまくいかないときに、相談できる上司や先輩がいるかどうかは、働きやすさを大きく左右します。定期的に話す場(面談など)があるか、相談したことがどう扱われるかを確かめてください。
会社の情報が公開されている
事業の内容、ビジョンやミッション、代表者、所在地などが、ホームページなどで公開されているかを見てみましょう。会社が大切にしていることを発信しているかも参考になります。
公開されている情報だけですべてはわかりませんが、面接で質問したときに、事業の状況や今後の計画を率直に説明してもらえるかどうかは、判断の材料になります。
ビジョンと実際の働き方が合っている
会社が掲げているビジョンと、実際の働き方や人の扱い方が一致しているかも大切です。たとえば「人を大切にする」と言っている会社で、社員の話を聞く場があるか、働き方に反映されているかを見てみましょう。
人が定着しているか、理由も含めて聞いてみる
人の入れ替わりが多いかどうかも、気になるポイントです。ただ、成長中の会社では組織が変わる時期もあるので、数字だけで判断するより、「どんな理由で辞める人が多いか」「長く働いている人はどんな人か」を聞いてみると、実態がつかみやすくなります。
入社後に「思っていたのと違った」とならないために
仕事内容をあいまいなままにしない
応募や選考の段階で、仕事内容にわからない点が残っていたら、そのままにせず質問しましょう。入社後にミスマッチに気づくと、本人にとっても会社にとってもつらいものです。
募集内容以外の仕事の範囲を確認する
ベンチャー企業では、募集されていた仕事以外を任されることもあります。どのくらいの範囲まで担当する可能性があるのか、そのときに仕事量はどう調整されるのかを確認しておくと、入社後の戸惑いを減らせます。
選考時に注目すべきポイント
選考は、会社に選ばれる場であると同時に、自分が会社を知る場でもあります。
- 職場の雰囲気:職場を訪れる機会があれば、働いている人の様子を見てみましょう。雰囲気に正解はないので、自分に合いそうかを大切にしてください
- 社員の話:面接官以外の社員と話す機会があれば、実際の働き方や、困ったときの相談のしかたを聞いてみましょう
- 経営者が採用に関わっているか:経営者が選考に関わっている会社では、どんな人と働きたいのか、会社をどうしていきたいのかを直接聞けることがあります
選考のスピードや採用人数は、会社の事情によってさまざまです。それだけで良し悪しは判断できないので、上で紹介した労働条件や育成の仕組みをあわせて確認してください。
インターンやアルバイトで働いてみる
ホームページや口コミだけではわからないことも多いものです。インターンやアルバイトを受け入れている会社であれば、実際に働いてみることで、仕事の進め方や人との関わり方を知ることができます。
まとめ
- ベンチャー企業だから危ない、とは言えない。働きやすさや安定性は一社ずつ違う
- 危ない・きついと言われるのは、経営の安定、仕事の集中、制度が整う途中であること、情報の少なさなどが理由
- 安心して働けるかは、労働条件の明示、残業代の扱い、研修・育成、相談できる人、情報の公開などで見極める
- わからないことは、入社前に質問して確かめる
不安をそのままにせず、一つずつ確かめながら、自分に合う会社を選んでください。



