「塾講師の面接って、何を準備すればいいの?」

「面接で落ちてしまった。何がいけなかったんだろう」

塾講師の面接を控えている人や、一度落ちてしまった人には、こんな不安があると思います。

面接で聞かれることや、当日の流れは、ある程度決まっています。事前に自分の考えを整理しておくだけで、落ち着いて臨みやすくなります。

この記事では、

  • 塾講師の面接に行く前の準備と持ち物

  • 面接の服装・身だしなみ

  • 塾講師バイトの面接でよくある質問と回答例

  • 塾講師正社員の面接で考えておきたいこと

  • 筆記試験と模擬授業

  • 面接当日の流れとマナー、緊張しない方法

  • 塾講師の面接で落ちた時の原因と対策

の順にお話しします。アルバイトの面接を中心に、正社員の面接についても触れます。

塾講師の面接に行く前の準備

面接ではその場の受け答えも大切ですが、それを支えるのは事前の準備です。行く前に確認しておきたいことを見ていきましょう。

求人内容や面接会場の確認

求人には、仕事の内容や勤務時間、給料、面接の場所などが書かれています。応募した塾がどんな生徒を対象にしていて、どんな考え方で指導しているのかも、ホームページなどで一度読んでおきましょう。

面接会場がわかりにくいこともあります。初めて行く場所なら、事前に地図で道順を調べておくと安心です。

塾が講師に求めていること

塾によって大切にしていることは違いますが、多くの塾で共通して見られるのは、次のようなことです。

  • 生徒一人ひとりに誠実に向き合えるか

  • 決まった時間に来る、連絡をするなど、約束を守れるか。難しいときに早めに相談できるか

  • わからないことをわからないと言い、自分も学び続けようとしているか

講師は、担当する生徒と継続して関わる仕事です。だからこそ、完璧さよりも、困ったときに一人で抱えず相談できることが大切にされます。

面接の持ち物(必需品)

面接に持っていくものは、次のとおりです。

  • 履歴書(事前に提出していない場合)

  • 筆記用具

  • メモ帳

  • 身分証明書(求められた場合)

  • 時計

意外と大切なのが時計です。塾講師の採用では、面接とあわせて筆記試験を行うことがあります。試験中にスマートフォンを使えない場合に備えて、時間を確認できる時計があると安心です。

ほかに持ち物の指定があるかどうかは、面接の案内に書かれていることが多いので、事前に確認しておきましょう。

面接の服装・身だしなみ

「塾講師の面接には何を着ていけばいいの?」「髪色やネイルはどうすればいい?」と迷う人も多いと思います。

服装

服装で大切なのは、清潔感です。服装の指定がなければ、スーツや、ジャケットを合わせた落ち着いた服装を選ぶと安心です。どんな服でも、シワや汚れが目立たないように整えておきましょう。

「私服でお越しください」「服装自由」などと案内されている場合は、その案内に合わせて大丈夫です。

髪型・髪色

髪型や髪色については、規定を設けている塾もあれば、特に決まりのない塾もあります。求人や面接の案内に書かれていれば、それに合わせましょう。面接では、顔が見えて表情が伝わりやすいように整えておくと、話しやすくなります。

ネイル・アクセサリー

ネイルやアクセサリーも、塾ごとに規定が違います。授業中にペンを持ったり、生徒のノートを一緒に見たりすることを考えて、規定を決めている塾もあります。

カバン

履歴書などの書類を折らずに入れられる大きさのカバンがあると便利です。

迷ったら問い合わせてよい

服装や髪型、髪色、ネイルなどの規定は、塾によって本当にさまざまです。書かれていなくて迷うときは、面接の前に問い合わせて大丈夫です。事前に確認しようとする姿勢は、悪い印象にはなりません。

働き始めてからの服装の規定も、あわせて面接で確認しておくとよいでしょう。

塾講師バイトの面接でよくある質問と回答例

面接と聞くと

「どんなことを聞かれるんだろう」

「うまく答えられるかな」

と不安になりますよね。

よく聞かれる質問はある程度決まっています。ここでは、アルバイトの面接を想定して、よくある質問と回答例を紹介します。回答例はそのまま使うのではなく、自分の言葉で考えるためのヒントにしてください。

自己紹介をしてください

回答例:「〇〇大学に通っている〇〇です。以前から塾講師のアルバイトに興味があり、応募しました。」

自己紹介は会話の入り口です。詳しいことはこのあとの質問で聞かれるので、簡潔に答えましょう。準備してきたことを最初に長々と話すより、短くまとめて、面接官とのやりとりにつなげるほうが伝わりやすくなります。

志望動機を教えてください

回答例:「将来、人と関わる仕事に就きたいと考えており、生徒と近くで関われる塾講師のアルバイトをしたいと思いました。いろいろな塾があるなかで〇〇塾を選んだのは、答えを教えるのではなく、生徒と一緒に考えるという姿勢に共感したからです。」

志望動機で大切なのは、「なぜ塾講師をしたいのか」と「なぜこの塾を選んだのか」の2つです。

塾講師は、生徒の学びに継続して関わる仕事です。塾講師の仕事を通じて何をしたいのか、何を身につけたいのかを考えてみましょう。

また、塾によって対象の生徒や指導の考え方はさまざまです。「なぜこの塾なのか」を答えることで、その塾のことを知ったうえで応募していることが伝わります。

長所・短所を教えてください

回答例:「私の長所は、相手の話を最後まで聞けるところです。たとえば〜。短所は、人に頼るのが苦手なところです。たとえば〜。そのため、困ったときは早めに相談することを意識しています。」

この質問には、長所や短所そのものを知りたいという意味のほかに、自分のことをどれくらいわかっているかを確認する意図があります。

自分では思いつかないときは、友だちや家族に聞いてみるのもおすすめです。自分では気づかなかった長所や短所を教えてもらえることがあります。

得意・不得意な教科を教えてください

回答例:「数学と英語が得意です。不得意なのは日本史と地理です。」

この質問は、担当できる科目を確認するためのものです。採用されたいからといって、得意でない科目を得意と言わないようにしましょう。

実際に担当することになってから困るのは、自分と生徒です。筆記試験がある塾も多いので、正直に答えるのがいちばんです。

どんな講師になりたいですか

回答例:「生徒が自分で考えて、自分の言葉で説明できるようになるまで、一緒に考えられる講師になりたいです。わからないことがあれば、自分も調べて学び続けたいと思っています。」

講師としてどう生徒と関わりたいかを聞く質問です。正解はありませんが、自分がどんな講師でありたいか、考えをまとめておきましょう。

出勤できる頻度・曜日を教えてください

回答例:「火曜日と金曜日の週2回出勤できます。大学のテスト期間は、事前に相談できるとありがたいです。」

どれくらい働けるのかは、塾にとっても大切な情報です。無理のない範囲で、正直に答えましょう。大学のテスト期間など、予定が変わりそうな時期があれば、あわせて伝えておくと安心です。

逆質問

面接の終盤では、「何か聞いておきたいことはありますか?」と聞かれることがあります。

このとき、面接の中ですでに説明された内容をもう一度聞くのは避けましょう。聞き逃したことがあれば、「先ほどのお話についてなのですが」と前置きしてから聞くと丁寧です。

逆質問では、働く条件を確認して大丈夫です。たとえば、次のようなことを聞いておくと、働き始めてから困りにくくなります。

  • 研修はどのように行われますか

  • 授業の準備や報告書の作成の時間は、どのように扱われますか

  • 休むときは、どのように連絡すればよいですか

塾講師正社員の面接で考えておきたいこと

正社員の面接でも、自己紹介や志望動機など、聞かれることの基本はアルバイトと同じです。そのうえで、正社員は授業だけでなく、教室の運営や保護者との面談、アルバイト講師の育成など、授業以外の仕事も担うことが多いため、次のようなことも考えておきましょう。

なぜ教育の仕事を、なぜこの会社で選ぶのか

アルバイトの志望動機より一歩深く、「教育の仕事を長く続けたい理由」と「その会社の考え方のどこに共感したか」を自分の言葉で話せるようにしておきましょう。

これまでの経験をどう活かせるか

塾講師の経験がある人は、生徒とどう関わってきたか、うまくいかなかったときにどう工夫したかを具体的に話せるように整理しておきます。未経験の人も、前の仕事で人に何かを伝えた経験や、チームで取り組んだ経験は、塾の仕事につながります。

授業以外の仕事への考え

保護者との面談や、アルバイト講師と一緒に教室をつくっていくことについて、どう取り組みたいかを考えておきましょう。

働き方の確認

勤務時間帯や休日、異動の有無、研修の内容など、働き方の条件は会社によって違います。正社員の面接でも、気になることは遠慮せず質問しましょう。

筆記試験と模擬授業

塾講師の採用では、面接とあわせて筆記試験や模擬授業を行うことがあります。どちらを行うか、どんな内容かは塾によって違います。

筆記試験(ペーパーテスト)

筆記試験は、主に次のことを確認するために行われます。

  • 担当する科目を教えるための学力があるか

  • どの科目を担当できそうか

塾講師は、すべての科目を教えるのではなく、得意な科目を担当するのが一般的です。わからない問題に時間をかけすぎず、解ける問題から落ち着いて取り組みましょう。

模擬授業

塾によっては、面接官を生徒に見立てて、実際に短い授業をする模擬授業を行うことがあります。事前に単元を知らされる場合もあれば、その場で問題が渡される場合もあります。

模擬授業では、一方的に説明し続けるよりも、生徒役に問いかけて、どこまでわかっているかを確かめながら進めることを意識してみましょう。答えをすぐに言うのではなく、生徒が自分で考えられるように関わる姿勢が伝わります。

塾講師の面接当日の流れとマナー

当日の流れは塾によって違いますが、たとえば次のような流れがあります。

面接会場に行く→筆記試験を受ける→面接を受ける→終了

面接会場には、約束の時間より少し早めに着くようにしましょう。万が一遅れそうなときは、わかった時点ですぐに連絡を入れます。

入室・退室のときの挨拶も忘れずに。特別なマナーより、相手の目を見て、はっきり挨拶することが大切です。

塾講師バイトの面接で緊張しないためには

面接で緊張しすぎると、ふだんはしないようなミスが起こることもあります。ここでは、緊張しないための方法を3つ紹介します。

  • 緊張していることを伝える

  • ゆっくり話す

  • 質問の答えを丸暗記しない

緊張していることを伝える

緊張する原因の一つは、「評価されている」ことを意識しすぎて、自分がうまくできているかばかりが気になってしまうことです。

面接官も人です。「以前から塾講師をやりたいと思っていたので、緊張しています」と正直に伝えると、やりとりが生まれて、緊張がほぐれやすくなります。

ゆっくり話す

緊張すると、ふだんより話すスピードが上がりがちです。早口になると内容が伝わりにくいだけでなく、思ってもいないことを言ってしまい、さらに焦ることもあります。

「ゆっくり話そう」と意識するだけで、考えながら話せるようになり、落ち着いた印象にもつながります。

質問の答えを丸暗記しない

よく聞かれる質問への答えを考えておくのは大切です。ただし、答えを丸暗記すると、違う聞き方をされたときに言葉が出てこなくなります。

たとえば「志望動機を教えてください」ではなく、「なぜこの塾で働きたいと思ったのですか?」と聞かれることもあります。文章を覚えるのではなく、「自分は何を伝えたいか」を整理しておきましょう。

塾講師の面接で落ちた時の原因と対策

面接に落ちると落ち込むものですが、理由は一つとは限りません。

落ちてしまう原因

よくある原因は、次のようなものです。

  • 志望動機や「どんな講師になりたいか」など、よく聞かれる質問への準備が足りなかった

  • 緊張して、ふだんの自分が出せなかった

  • 希望する曜日や担当できる科目が、その塾が募集していた条件と合わなかった

3つ目のように、自分の良し悪しではなく、募集のタイミングや条件が合わなかっただけ、ということもあります。

次の面接に向けてできること

  • 面接で聞かれたことと、自分の答えをメモに残して振り返る

  • 「なぜ塾講師をしたいのか」「なぜこの塾なのか」を、自分の言葉で話せるように整理し直す

  • 緊張しない方法を試してみる

  • 条件や考え方が自分に合う、ほかの塾も探してみる

一度落ちたからといって、塾講師に向いていないということではありません。振り返りを次に活かしていきましょう。

まとめ

ここまで、塾講師の面接対策をお話ししてきました。

  • 面接の前に、求人内容と持ち物(履歴書、筆記用具、メモ帳、時計など)を確認する

  • 服装は清潔感を大切に。髪型や髪色、ネイルなどの規定は塾ごとに違うので、迷ったら問い合わせてよい

  • よく聞かれる質問は、丸暗記せず自分の言葉で答えられるように準備する

  • 正社員の面接では、授業以外の仕事や、長く働くうえでの考えも整理しておく

  • 落ちてしまっても、振り返って次に活かせばよい

面接は、塾があなたを見る場であると同時に、あなたが塾を知る場でもあります。気になることは質問しながら、自分に合う塾を見つけてください。